<特集> 「ワン!」と鳴くサル~番外編~
あけましておめでとうございます!今年は戌年という事で、JMCの主役はアヌビスヒヒ!ですが、“番外編”という事で、アフリカ館担当者が紹介するのは「マントヒヒ」と「ギニアヒヒ」。アヌビスヒヒに負けず劣らず、彼らも味のある声で「ワン!」と鳴くんですよ。

まずはマントヒヒからご紹介。


色は地味めですが、オトナオスの立派な“マント”はやはり美しい。エジプトでは神の使いとして大事にされていた、ということでJMCのマントヒヒたちは、ラムセス、クフ、カエサル、クレオ、パトラ、とエジプトにちなんだ名前がついています。 何事も全力で、感情を100%表に出す彼らは見ていて本当に飽きません。特に食事時はとっても賑やか。というか、とにかく騒がしいです。全部俺が食べるだの、盗られただの、悔しいだの。八つ当たりは日常茶飯事で、油断禁物。よそに気を取られているうちに、末っ子のメネス君がこそっと盗っていきますからね。盗られた側の油断した~って顔と、盗った側の知らんぷりしてる白々しさったら最高に面白い。

食事の時間は大騒ぎしている彼らですが、グルーミングに費やす時間が多く、お互いの存在を大切にしていることが伝わってきます。そして、よくしゃべる。移動するとき、おっかないとき、悔しいとき、仲直りしたとき、興奮が落ち着いたとき、美味しいとき、ふと思い立ったとき。いろんな音声を使い分けて仲間とコミュニケーションをとっています。

いろんな表情を見せてくれる彼らにいつも癒されています。


そしてもう1種、ギニアヒヒ。

ギネさんは今年で23歳。国内では、最後の1頭となりました。檻を蹴って豪快に自分をアピールする姿は圧倒的な存在感を放ちますが、大きな体とは裏腹に、とっても繊細なギネさん。彼はちまちまと細かい作業が好きで、おが粉の中にある細かい餌を根気よく探してくれます。それから、食へのこだわりがあり、ペレットはお水に浸してから食べるのが好きです。
ちらちらこちらを気にしながら、ご機嫌にペレットをほおばっています。 ギネさんはいつもこの優しいまなざしで、せかせかとアフリカ館の掃除をしている私をジーっと見ていてくれるので、お掃除応援団長と呼んでいます。

個性が爆発しているアフリカ館のヒヒたちの日常をぜひ覗きに来てください。
では、戌年のヒヒらしく、最後に「ワン!」をどうぞ!

(附属動物園部 アフリカ館担当  辻内 祐美)

2018年1月15日更新
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