特別展主担当者奮闘記
1.突然の指名
皆さんは、「アートって何だろう」と考えたことはありますか?

私はここ1、2か月のあいだ、この問いについて考えながら過ごしていました。なぜそんなことを考えていたかというと、3/24(土)からビジターセンターで開催している特別展「PrimArt 霊長類アート展」の主担当になったからでした。

今回の特別展では、大型類人猿たちが描きあげた絵を展示しています。「大型類人猿 が描いた絵を展示しよう」という方向性自体は去年の12月ごろにすでに決まっていまし たが、この時点では主担当は決まっていませんでした。

今年の1月、学術部ミーティングの時のことです。
「今度の特別展の主担当、阪倉さんがやってみたらいいじゃない?」
ミーティングの終わりに、学術部長に突然指名されて固まりました。
「いつか自分で何かしら展示を作ってみたい。」
そう思ってはいましたが、入社2年目でキュレーターではない私に、まさか特別展の主担 当の話がくるとは思っておらず本当にびっくりしたのです。私にやれるのだろうか、という不安な気持ちが大半でしたが、やってみたい気持ちも確かにあったので主担当を引き受けました。

引き受けたのはいいものの、大型類人猿が描いた絵についての知識はほぼ皆無の状態からのスタートでした。私が主担当を引き受けたこと自体が、私にとって特別展主担当としての最初で最大の波乱だったかもしれません。霊長類の絵について勉強して、展示の準備をして、パネルの文章を書いて・・・初めてのことだらけでなかなかうまくいかず、周りの人たちにも頼りっぱなしで自分の至らなさを痛感しました。本当に大変でしたが、楽しいこともたくさんありました。

これから何回かにわたり、特別展開催までの裏話を書いていきたいと思います。
(学術部 エデュケーター  阪倉 若菜)
2018年3月25日更新
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