続・バーバリーマカク クオンの奮闘記
 昨年の6月に、バーバリーマカクのクオンについて書きました(記事はこちら)。今回はクオンのその後をご報告いたします!

 クオンがアフリカ館に引っ越してきて、約2年が経ちました。体つきも顔つきも立派になったクオンは、現在4頭の群れでくらしています。前回の記事では、ジェット♂とくらそうとしていたところでした。しかし、同居はなかなかうまくいかず、昨年の8月、おばあちゃんのリン♀との同居から再スタートをしました(ジェットは別の群れでくらしています)。その後、クオンと同世代の若オス、グンソク♂とヒョンジュン♂が加わりました。

 2頭は、バーバリー語の通じないクオンが怖くて、最初は距離を置いていました。今では、ダメなことはダメ!と教えてくれるようになりました。変な奴だからと追い回したり、避けたりすることなく、クオンにとっても怖くない距離を保ってくれています。彼らとの生活の中で、クオンはバーバリー流のあいさつが出来るようになりました。食いしん坊のクオンは、相手の目の前にある食べ物をお構いなしにとって食べ、いつも怒られてないていましたが、その生活の中で、ちゃんと「お伺い」(とってもいいですか?と相手にお尻をみせる)も出来るようになりました。それでも急に怖くなってひとりでギャーギャー言ってしまうこともあるけれど、グンソクもヒョンジュンも何もせずにいてくれます。まだまだできないこともあるけれど、群れの中にクオンがいる。彼らの努力なしには実現していないこと、担当者冥利に尽きます。


(附属動物園部 アフリカ館担当  辻内 祐美)
2018年9月11日更新
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