2018年、戌年を振り返り
 皆様におかれましては年の瀬でお忙しくされている頃だと思います。

 日本モンキーセンターでは2017年の11月末から「戌年」に絡めて、私が担当している「アヌビスヒヒ」を推してきました。なぜ戌年にアヌビスヒヒなのかというと、鳴き声と顔の特徴に理由があります。鳴き声の種類は多数ありますが、警戒するときなどに発する「ワン!」という鳴き声はまるでイヌです。
アヌビスヒヒの鳴き声をどうぞ。

 そして顔はイヌの様に長い鼻先をしています。「アヌビス」という名前の由来は頭部がイヌで体がヒトの古代エジプトの神です。

 イヌそっくりなサルとして戌年にアヌビスヒヒを推し、特徴的な「ワン」という鳴き声はテレビや新聞でも取り上げていただきました。その効果もあってか、年始の戌年イベントも大変盛り上がり、良い1年のスタートをきることができました。

 その後鳴き声の「ワン」にちなんで11(ワンワン)月は公式ブログである飼育の部屋でアヌビスヒヒの全84頭を紹介し、12月には担当者の思いやちょっとした皮肉などを書いた紹介看板を作製して設置しました。担当者は1個体ずつ識別し、名前を覚え、性格や個性まで把握して日々飼育管理しているので、ぜひ一般の方に名前だけでなく性格や個性を知ってもらいたいとの思いがあり、紹介しました。反響はとても良く、個体紹介看板を見に来られた方は笑いながら、時には真剣に看板を見られ、実際にその個体を探したりなどされています。

 戌年は終わってしまいますが、今後もアヌビスヒヒたちの魅力が皆さまにより伝わるように情報を発信していきたいと思います。
(附属動物園部 北園担当  荒木 謙太)


2018年12月30日更新
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