娘たちの花嫁修業
新年明けましておめでとうございます。

昨年11月19日にアビシニアコロブスで出産がありました。母親は2015年に出産しているイエローです。初日から母親ではないレモン(子育て経験のあるメス)が赤ん坊を抱いている姿が見られ、姉のイロハ(3歳)や従姉のレナ(2歳)が抱く姿も観察できました。現在でも、メス4頭の間で頻繁に赤ん坊の受け渡しがおこなわれていますが、レモンが抱いていることが多いです。また、唯一のオトナオスであるキクマサは赤ん坊に興味があり、触ろうとしますが、メスたちに拒まれて、なかなか抱かせてもらえません。


生まれてすぐの頃は、イロハやレナが抱くとかなり雑に扱うのでヒヤヒヤしていましたが、最近は抱き方もだいぶ上手になってきました。アロマザリング(母親以外の個体による育児行動)が起こる理由の1つに育児経験が少ないメスの育児技術の獲得があります。現在、赤ん坊はオトナの背中に乗るなど動きが活発になってきました。抱き方を覚え始めたイロハやレナがよく動く赤ん坊にどう対応していくのか、楽しみです。

ちなみに、赤ん坊の名前は「イイチコ」に決まりました!イイチコの成長とともに、イロハとレナの成長も温かく見守って頂けますと嬉しく思います。
(附属動物園部 アフリカ館担当  奥村 太基)

2019年1月12日更新
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