入社して1年が過ぎて…
2019年4月に日本モンキーセンター入社し、1年が過ぎました。
現在までに飼育担当はキツネザル類がいるマダガスカル館・Waoランド(2019年4月~)とマカク類やマーモセット類などがいるアジア館・南米館(2019年7月~)を経験し、2020年4月からはバックヤード担当になりました。
※モンキーセンターでは動物病院に併設した非展示エリアのことを“バックヤード”と呼んでいます。

私は飼育員として働いていますが獣医師の資格を所持しています。新卒で入社したため大学時代以外での臨床経験はありませんが、仕事中に治療などがあれば見学させていただくことが多く、今年の4月からはその頻度も多くなってきました。

モンキーセンターにはニシゴリラのように体重100kgをはるかに超える種から、マーモセットの仲間のようにわずか数百グラムの種までさまざまな霊長類がいて、体の大きさによって心拍数が異なります。ヒトやニシゴリラの安静時の心拍数は1分間あたり70回前後ですが、小型霊長類であるボリビアリスザルでは心拍数が1分間あたり250回前後にもなります。

ボリビアリスザル治療中のモニター。緑色の数字が心拍数を示しています。

また、フランソワルトンやアビシニアコロブスのように葉を消化するため胃が大きく発達した種などの場合、大きさだけでなく体の構造によっても麻酔や治療の方法が大きく変わります。

このように霊長類ばかりの動物園だからこそ種ごとの類似点・相違点をたくさん経験することができ、大変興味深く勉強させていただいています。
まだまだわからないことばかりですが、一人前の動物“猿”獣医師になれるように頑張っていきますので今後ともよろしくお願いいたします。

(附属動物園部 バックヤード担当  武田 康祐)

2020年5月22日更新
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