野生ヤクシマザルのエピソード① クスノキの葉を食べる
2024年11月22日、早朝の便で中部国際空港から鹿児島空港を経由し、屋久島空港に着いたのはお昼過ぎでした。
昼食や買い出しを済ませてレンタカーで1時間弱走ると、屋久島の西側、西部林道に到着します。
西部林道には集落はなく、1970年代からヤクシマザルの調査地となっています。
野猿公苑などとは違い、餌付けされていない“純”野生のニホンザルを、こんなに高確率で観察できる場所は他にありません。
西部林道をゆっくり車で走ります。
15:50、さっそくサルの群れに遭遇。でもこの群れは急斜面をすぐに降りて行ってしまいました。
16:15、別の群れを発見。この群れは道路周辺に広がっていて、ゆっくり観察できそうです。
車を降り、そっと近づきます。
道路脇の、樹高15mほどの木の上にサルがいて、葉を食べているようです。1頭見つけると、あちらにも、こちらにも。
少しずつサルを見る目が戻ってきているのを感じます。合計5頭が同じ木で採食していました。
昼食や買い出しを済ませてレンタカーで1時間弱走ると、屋久島の西側、西部林道に到着します。
西部林道には集落はなく、1970年代からヤクシマザルの調査地となっています。
野猿公苑などとは違い、餌付けされていない“純”野生のニホンザルを、こんなに高確率で観察できる場所は他にありません。
西部林道をゆっくり車で走ります。
15:50、さっそくサルの群れに遭遇。でもこの群れは急斜面をすぐに降りて行ってしまいました。
16:15、別の群れを発見。この群れは道路周辺に広がっていて、ゆっくり観察できそうです。
車を降り、そっと近づきます。
道路脇の、樹高15mほどの木の上にサルがいて、葉を食べているようです。1頭見つけると、あちらにも、こちらにも。
少しずつサルを見る目が戻ってきているのを感じます。合計5頭が同じ木で採食していました。
16:18、上ばっかり見ていたら、こんどは道路上に動くものが。
さきほどから道路上にもサルがいて、毛づくろいをしているのは知っていました。
でも道路脇の森から出てきた動物は、サルではありません。そう、ヤクシカです。
シカは、サルがいる木の真下に向かっていき・・・予想どおり、サルが落とした木の葉を食べました!
サルが樹上で採食し、シカが落ちてきた葉を食べる。生態学の教科書にも載っていそうなシーンに、心の中で「レクチャーで使えるぞ♪」とつぶやきながら、夢中で写真を撮りました。
さきほどから道路上にもサルがいて、毛づくろいをしているのは知っていました。
でも道路脇の森から出てきた動物は、サルではありません。そう、ヤクシカです。
シカは、サルがいる木の真下に向かっていき・・・予想どおり、サルが落とした木の葉を食べました!
サルが樹上で採食し、シカが落ちてきた葉を食べる。生態学の教科書にも載っていそうなシーンに、心の中で「レクチャーで使えるぞ♪」とつぶやきながら、夢中で写真を撮りました。
シカはサルが落とした葉を、匂いをかいで選びながら食べています。よく見てみると、これは犬山でも見慣れたクスノキの葉。防虫効果のある「樟脳」の原料にもなるクスノキの葉は有毒で、モンキーセンターの園内にたくさん生えているにもかかわらず、サルには与えていません。それを、屋久島ではサルもシカももりもりとたべているのです。
どうやら今年はドングリ類の実りが少なく、葉の採食割合が多いようです。ほかにもヒメユズリハやハドノキ、アコウなどの葉を食べている様子を今年はたくさん観察しました。
季節によっても年によっても、毎回ちがう姿を見せてくれるヤクシマザルたち。
次の機会にもいろいろなエピソードをご紹介していきますね! (学術部 キュレーター 赤見理恵)
どうやら今年はドングリ類の実りが少なく、葉の採食割合が多いようです。ほかにもヒメユズリハやハドノキ、アコウなどの葉を食べている様子を今年はたくさん観察しました。
季節によっても年によっても、毎回ちがう姿を見せてくれるヤクシマザルたち。
次の機会にもいろいろなエピソードをご紹介していきますね! (学術部 キュレーター 赤見理恵)
2024年12月29日更新
関連キーワード:屋久島、食べもの、ヤクシマザル
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