野生ヤクシマザルのエピソード③ 外国人との攻防?
屋久島2日目の11月23日。偶然見つけたミッフィー群を追跡してみることにしました。
西部林道の道路上で出会った群れですが、しばらく観察していると、群れの中心にいるハナオやミッフィーは道路から西側の森に入っていきます。
少し間をあけつつ私たちも森の中へ。(※入林許可を得ています)
西部林道の道路上で出会った群れですが、しばらく観察していると、群れの中心にいるハナオやミッフィーは道路から西側の森に入っていきます。
少し間をあけつつ私たちも森の中へ。(※入林許可を得ています)

サルたちは大きな倒木により開けた場所に集まり、日光浴をはじめました。
座り心地のよさそうな日向の横枝にすわってうっとり目を閉じるメス。ヒメイタビのつるを使ってちょろちょろと動き回る0才のコドモ。茂みの奥ではヒメイタビの実を食べているサルもいます。
群れのメンバーが思い思いに過ごし、ゆったりとした時間が流れていきます。
ミッフィー群は観察されることに慣れているようで、私たちが距離を置いて観察している分には全く気にせずに行動してくれます。
座り心地のよさそうな日向の横枝にすわってうっとり目を閉じるメス。ヒメイタビのつるを使ってちょろちょろと動き回る0才のコドモ。茂みの奥ではヒメイタビの実を食べているサルもいます。
群れのメンバーが思い思いに過ごし、ゆったりとした時間が流れていきます。
ミッフィー群は観察されることに慣れているようで、私たちが距離を置いて観察している分には全く気にせずに行動してくれます。
ひとしきり休息したあと、群れが動き出しました。
森の中へ向かうと思っていたのに、動き出した群れは引き返し、まだ道路へ戻っていきました。
道路上でグルーミングを始めたサルたち。それを観察する私たちはまだ森の中。
道路にサル、森にヒト。なんだか立場が逆ですよね・・・
森の中へ向かうと思っていたのに、動き出した群れは引き返し、まだ道路へ戻っていきました。
道路上でグルーミングを始めたサルたち。それを観察する私たちはまだ森の中。
道路にサル、森にヒト。なんだか立場が逆ですよね・・・
そんな中、事件!?は起こりました。
11:15、車が1台来ました。西部林道は交通量こそ多くありませんが、地元の方が使ったり、観光客がレンタカーで訪れたりします。
サルが道路上に広がっていても地元の方はよく知っていて、避けるか、速度を落としつつそのまま通り過ぎます。サルも車の動きをよく見ているようで、轢かれる前に避けます。
しかし今来た車はサルの群れを前に停車し、そのまま動きません。というより動けないのでしょう。
サルたちも車が動かないとわかると、またのんびりと寝転がってグルーミングを始めてしまいました。
車もサルも動かない。この膠着状態が続くなか、後ろからも車が来てプチ渋滞が発生してしまいました。
動物園内のことなら、私たちがサルを移動させて、お客様に「どうぞお通りください」とやるのですが、ここではそういうわけにいきません。
しびれを切らして車から出てきた方は、外国からの方でした。車を降りたはいけれど追い払うこともできず、困った様子です。
このままでは渋滞するばかりなので、車で進めばサルは避けますよとアドバイス。やっと事態は収拾しました。
11:15、車が1台来ました。西部林道は交通量こそ多くありませんが、地元の方が使ったり、観光客がレンタカーで訪れたりします。
サルが道路上に広がっていても地元の方はよく知っていて、避けるか、速度を落としつつそのまま通り過ぎます。サルも車の動きをよく見ているようで、轢かれる前に避けます。
しかし今来た車はサルの群れを前に停車し、そのまま動きません。というより動けないのでしょう。
サルたちも車が動かないとわかると、またのんびりと寝転がってグルーミングを始めてしまいました。
車もサルも動かない。この膠着状態が続くなか、後ろからも車が来てプチ渋滞が発生してしまいました。
動物園内のことなら、私たちがサルを移動させて、お客様に「どうぞお通りください」とやるのですが、ここではそういうわけにいきません。
しびれを切らして車から出てきた方は、外国からの方でした。車を降りたはいけれど追い払うこともできず、困った様子です。
このままでは渋滞するばかりなので、車で進めばサルは避けますよとアドバイス。やっと事態は収拾しました。
数日間西部林道でサルを観察していましたが、こういうことは何度もありました。
西部林道を訪れるレンタカーの半分以上が外国の方のような印象です。そしてみんなサルにやさしい!
バイクで通りかかった方は、なんとサルを前にエンジンを止め、坂道なのにバイクを押してサルを避けて通ってくれました。
あまり渋滞が発生しすぎては困りますが、外国の方がサルを大切に思ってくれていることをうれしく感じます。
一方で、未だにサルにエサを与えてしまう観光客もゼロではないようです。
屋久島では、おそらくすべてのレンタカー店に「屋久島西部地域ルールガイド」という冊子が設置されていて、絶対にエサをやらない・見せないことはもちろん、適切な距離や、携帯電話がほとんど通じないことなどもアドバイスしています。
以下に公開もされていますので、ぜひ読んでみてください。
https://www.env.go.jp/park/yakushima/ywhcc/common/data/ecotour/srule.pdf
(学術部 キュレーター 赤見理恵)
西部林道を訪れるレンタカーの半分以上が外国の方のような印象です。そしてみんなサルにやさしい!
バイクで通りかかった方は、なんとサルを前にエンジンを止め、坂道なのにバイクを押してサルを避けて通ってくれました。
あまり渋滞が発生しすぎては困りますが、外国の方がサルを大切に思ってくれていることをうれしく感じます。
一方で、未だにサルにエサを与えてしまう観光客もゼロではないようです。
屋久島では、おそらくすべてのレンタカー店に「屋久島西部地域ルールガイド」という冊子が設置されていて、絶対にエサをやらない・見せないことはもちろん、適切な距離や、携帯電話がほとんど通じないことなどもアドバイスしています。
以下に公開もされていますので、ぜひ読んでみてください。
https://www.env.go.jp/park/yakushima/ywhcc/common/data/ecotour/srule.pdf
(学術部 キュレーター 赤見理恵)
2025年3月10日更新
関連キーワード:屋久島、ヤクシマザル
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