飼育員といえども
こんにちは、早くも今年の終わりが近づき、時間の経過の速さを感じているアフリカ館担当の宗像です。今回の記事は担当しているサルたちの動画、写真撮影についてお話ししていきたいと思います。
この記事をご覧になっている方々の中には、普段動物を飼育している担当者は良い写真をたくさん撮れているだろうと思われる方もいるかと思いますが、実際は飼育員だからこそ撮影が難しいことも度々あります。

これはバーバリーマカクのオスのブルースがメスの老齢個体のリンに対して毛づくろいをしている動画ですが、この撮影以降同じ姿を確認できておらず、個人的にはかなり貴重な瞬間だったりします。
掃除や給餌などの作業がある中で、瞬間を逃すことは度々あります。来園者の方のほうがたくさんの行動を目撃されていることもあります。


他にも、寝室でくつろいでいるマンドリルのヤッシの良さげな写真も、じつは撮るだけ でもかなり難しいです。
個体によってはカメラを向ける、あるいは私の存在を確認するといって少しのことだけで、緊張で毛づくろいをやめたり、起き上がったりするなど、シャッターチャンスを逃すことがかなりあります。アフリカ館の中ではパタスモンキーは緊張しやすく、マンドリルはこちらの存在に気づいたらすぐ起き上がってしまうので、この2種については担当者といえども撮影が難しいです。
そのため、サルたちの普段と違う行動を見かけて撮りたいときには、なるべく音を立てず、存在を悟られないよう慎重にならないといけません。もしからしたら他の担当者も同じようにやっているのかもしれませんが、飼育員だからこその撮影の苦難がそれなりにあります。
ちなみに、毛づくろいや休息の撮影は難しい反面、サルたちがエサを食べている姿はエサに夢中になってくれているので、かなり容易に撮影できます。
このようにサルの種だけではなく時期や状況によって撮影難易度も大きく変わってきますが、なるべくうまく撮れるよう精進していきます。
引き続き、サルたちの魅力が伝わる姿を紹介していきたいと思います!それではまた来年もよろしくお願いいたします!
(附属動物園部 アフリカ館担当  宗像 大和)
2024年12月29日更新
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