今年もバーバリーマカクに期待!
 だんだんと夜が冷えるようになってきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?アフリカセンター担当の土性です。今回はバーバリーマカクの近況についてご紹介したいと思います。
  バーバリーマカクはニホンザルやチベットモンキー、カニクイザルといった種が分類されているマカク属の1種です。ほかのマカクと同じように尻だこがあったり、頬袋があったり、あとはどことなーく顔の輪郭がニホンザルと似ていたり。そんな似ている特徴をもち合わせてはいますが、アフリカ大陸だけに目を向けてみますとマカクのなかまはバーバリーマカクのみ。アフリカに唯一生息をしているマカクになります。

 またバーバリーマカクは日本では日本モンキーセンターにしかいない霊長類でもあります。そのため、頭数の維持に向けた繁殖を再開しようと2024年3月から群れの中で年齢の低いクー、ヨナ、ユンフーの3個体の繫殖を再開しました。しかし、今年の春にこどもは生まれなかったため、さらにツィーとユンも2025年8月から繫殖を再開し、合計5個体が繁殖できるかも!といった状況です。特にユンとツィーはそれぞれユンフーとヨナの母親個体でもありますので、より一層期待がつのります。

 バーバリーマカクの繁殖シーズンは10月から1月ともいわれています。そのためこれから繁殖のシーズン真っただ中に突入するわけですが、この時期になりますとバーバリーマカクのお尻(より正確には性皮とその周辺)が腫れて、赤みがでてきます。写真はユンフーのものですが、左は2025年7月、右は同年10月の写真になります。腫れているのがわかりますでしょうか?

 さらにさかのぼってみますとかなりしぼんでいる写真もありました(2024年10月撮影)。

ヨナ

クー
 ほかの個体のものも見ていきますと
ヨナ(2025年8月(左)、2025年10月撮影(右))
クー(2025年6月(左)、2025年10月撮影(右))
とかなり大きくなってきています。
ヨナ(2025年8月(左)、2025年10月撮影(右))
クー(2025年6月(左)、2025年10月撮影(右))
とかなり大きくなってきています。

 しかしながらユンフーとヨナとクーの昨年のMAXの腫れは
左:ユンフー2024年12月撮影、中:ヨナ2025年2月撮影、右:クー2025年3月撮影
このような感じでしたので、MAXまでは腫れや赤み具合があと少しかなといった感じです。
左:ユンフー2024年12月撮影、中:ヨナ2025年2月撮影、右:クー2025年3月撮影
このような感じでしたので、MAXまでは腫れや赤み具合があと少しかなといった感じです。
 さて、このような兆候がクー、ヨナ、ユンフーの3頭で今年も見られたほか、繫殖を再開して2か月ほどのユン(左:2025年7月、右:2025年10月撮影)と
ツィー(左:2024年1月、右:2025年10月撮影)
でも見られるようになってきました。
まあ、ユンとツィーの2頭は腫れてきたかな?というぐらいですが、(若い個体を見る感じ)これからもっと腫れてくると思われますので、その腫れ具合の観察に目が離せません。
今年は5頭で腫れてきているので今年もドキドキしながらその経過をしっかりとみていきたいと思います!
ツィー(左:2024年1月、右:2025年10月撮影)
でも見られるようになってきました。
まあ、ユンとツィーの2頭は腫れてきたかな?というぐらいですが、(若い個体を見る感じ)これからもっと腫れてくると思われますので、その腫れ具合の観察に目が離せません。
今年は5頭で腫れてきているので今年もドキドキしながらその経過をしっかりとみていきたいと思います!

ユン

ツィー
 それに関連して2024年度のプリマーテス研究会の時に発表をおこなった時のポスターをアフリカセンターで掲示しています。
そのポスターでは、クー、ヨナ、ユンフーの3頭のお尻の腫れの様子を取りまとめたもので各個体のお尻の腫れ具合を5段階評価しています。
それぞれの段階での写真もご覧いただけますので、ぜひ皆様が来園された時のお尻の腫れ具合と各段階の写真を比べてみてください!
そのポスターでは、クー、ヨナ、ユンフーの3頭のお尻の腫れの様子を取りまとめたもので各個体のお尻の腫れ具合を5段階評価しています。
それぞれの段階での写真もご覧いただけますので、ぜひ皆様が来園された時のお尻の腫れ具合と各段階の写真を比べてみてください!

 注目するのはお尻の腫れだけではありません。
お尻が腫れることでオスからの注目を浴びるようになる個体もいます。そうした個体はオスから執着されるだけでなく、強力なバックを得ることにもなるので、群れの中での順位が変動することもあります。
日々変化する個体の関係性もこの時期ならではの注目ポイントです。
皆様もバーバリーマカクたちに会いに来た際には、ぜひあたたかく見守っていただければ幸いです。
(飼育部 アフリカセンター担当 土性 亮賀)
2025年10月31日更新
関連キーワード:動物園、アフリカ、繁殖
お尻が腫れることでオスからの注目を浴びるようになる個体もいます。そうした個体はオスから執着されるだけでなく、強力なバックを得ることにもなるので、群れの中での順位が変動することもあります。
日々変化する個体の関係性もこの時期ならではの注目ポイントです。
皆様もバーバリーマカクたちに会いに来た際には、ぜひあたたかく見守っていただければ幸いです。
(飼育部 アフリカセンター担当 土性 亮賀)
2025年10月31日更新
関連キーワード:動物園、アフリカ、繁殖




