まだまだ続くコンゴ川の旅。前回は「まっくらな」 “Kwamouth”に着いたところまでを書きやんした。ここはコンゴ川とカサイ川の合流点。つまり交通の要衝。グーグル地球の衛星写真でも、町があるっぽく日干しレンガ色の建物群が写っている。なのに、まっくろくろすけ。
やべ。異次元空間に迷い込んだかw( ̄Д ̄;)
なわけはなく(惜しかったな)勝手知ったるびーどのの後について砂浜をざくざく登ると、ぼんやりと石油ランプの明かりが洩れる路地やら、ポータブル発電機の回る音やら、薪を燃やすにおいやら、次々と目と耳と鼻に飛び込んでくるのでありんした。
暗闇の上陸(赤外線撮影)手前はボートのドライバー
ホテル(と言っちゃうと感じが伝わらないけど)の中庭(って呼べるほどの空間じゃないけど)で、とりあえずはメシ(と酒)だ!!と隊長が宣言し、びーどのが慣れたようすでマダム(最も近い訳語はオバチャン)に注文して、またしても共食(きょうしょくですよ、きょ・う・しょ・く)の宴となりやんした。ボートの上でもず〜〜っと食っちゃあ景色を眺め、食っちゃあ寝ている隊長の写真を撮って(この文における「食っちゃあ」は「撮る」にかかる)を楽しんでたのに、また食うのかって(∩_∩ )当たり前○のクラッカーよ(わからない若い人はケンサクってだーれ?をどうぞ)
普通ならここで「何食べた」って話に行くんだけど、食いバナはまたのお楽しみっつーことで、とにかくトリの皮が丈夫で噛み切れんかって丸呑みしたけど旨かったとだけ、ご報告しておきやしょう。
(はい、というわけでメニューのひとつは地鶏の炭火焼岩塩風味に青菜を添えて、でした)
食ったから寝る。客室(の他に単語が思いつかない)は日干しレンガで囲まれた5メートル四方の空間にトタン屋根が乗っていて、木のベッドの上に崩壊寸前のマットレス、一応洗濯されたシーツ、プラスチックのチャチな椅子とテーブル、そしてなぜかヤシの葉柄を束ねた「ホウキ」とチリトリ。掃除は自己責任ってか?
自己責任といえばこういう宿で無警戒に寝ると虫に好かれちゃう体質のアタシ。なので、せっかくだがマットレスには退場いただいて、ベッドの木枠にマイ寝袋を敷いた。硬くて気持ちいい。もちろん、びーさまオススメの折りたたみ式蚊帳は必携。闇の中でもちゃんとボートから持ってきたもんね。
夜10時半。発電機が止まった。かわりに管理人室のポータブルラジオからハンパない音量のノリノリ音楽が響く。あんた、ただでさえ持ちの悪い現地生産電池、そんなん鳴らしたらすぐになくなるやろが。てなこと、ここの若い衆が考えるわけなかろうが。しかもその音量に負けない声で会話…月が昇って気分も上がっちゃったんだね。
こんな状態をスワヒリ語で「ケレレ」という。日本語でいうと「うるせぇな」。発音が意味に激マッチで好きな単語。だからコンゴのこの地域じゃ通じないかもしれないけど「ケレレ〜〜〜」って叫ぼう…と思う間もなく、眠りに落ちた。だって今朝4時起きだもん。でもって、ボートの上でも食っちゃあ撮影しちゃあ遊んじゃって眠らなかったし。
そして次の瞬間、翌朝4時半。びーちゃんが蚊帳をたたみに来て起こしてくれました。毎度すんまへん。もちろん、まだ真っ暗。また懐中電灯が照らす範囲だけを見つめて異次元空間を抜け、われらがボノボⅡ号へと戻ったのでございます。
今回の脳内BGM:“てなもんや三度笠”
藤田まことといえば、やっぱ「必殺」シリーズでんがな。いや、「剣客商売」も捨て難い。テレ朝対フジの戦い。
(中村 美穂)↓↓次回は別のタイプの「おうち」が登場