国全体が自然保護区!? ブータンのユニークな試み

約1カ月前の11月11日、ブータン政府は国土の51%を占める自然保護区を永続的に守るため、革新的資金メカニズム「Bhutan For Life」を開始することを宣言しました。

この取り組みは、まだ発展途上にあるブータンのために、国連やWWFといった外部パートナーが長期的な資金協力を約束し、その代わり将来的には、ブータン政府が自立して同じだけの予算確保をする土台を担保するという、実に野心的なものです。今まで同様の資金メカニズムが採用されたのは、ブータンよりはるかに大きく、新興国として経済的な基盤も出来上がったブラジルのアマゾン。アジアでは初めてのコミットメントを、いち早く形にして国際社会に告知したのは、まさに、自然保護先進国ブータンならではの話題です。

その具体的なグラフが以下です。ブータン政府は2030年までに、国全体の保護区を未来永劫、保護管理するに必要な収入源を確保し、「ずっとカーボンニュートラル」な国でいるとしています。


ブータンのみならず、世界の国々が直面している気候変動への対策として、今や世界の大規模森林を”健康な”状態で守っていくことが、いかに重要かが議論されています。それには1992年、リオのサミットで双子の条約として生まれた「気候変動枠組条約」と「生物多様性条約」が、相互に協力しあい残された森林を保全していくことが有効です。

ブータンはまさにその最先端を、国全体で体現しようとしているといえるでしょう。それこそが「国民総幸福」の源となると信じて。

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