Mbali Mbaba Misato(バリ・ババ・ミサト)連載写真から - 第3弾

皆さま、寒中お見舞い申し上げます!

引き続き、コンゴの話題はバリ・ババ・ミサトの連載から。
前回、「なかなかボノボの里にたどり着かない」と書きましたが、実は”ボノボ”にたどり着かない、だけで、彼らの”里”として保護活動に取り組む、カラ村とペル村の話題はそこここに...。

ということで、またまた過去記事の中から、一部をご紹介。
お楽しみいただければ幸いです!!
地元自然保護団体ボー・モン・トゥールは、フィールドステーションを持っていて、そこでかなりの人数が寝泊まりできるようになっており、伊谷隊長以下、私たち「三婆」を含む研究班メンバーはみんな、Mbaliではそのフィールドステーションに泊まる。イギリスとかフランスとか他の国のボランティアや研究者も泊まっているし、エコ・ツアーでやってきたドイツあたりの観光客が泊まることもあった。地元の人たちと混じり合って、ちょっとしたインターナショナル・コミュニティーが出来上がっている。ある日、パスツール研究所からやってきたフランス人人類学者クリストフと、地元の人何人かがバイクに乗って、「がんばろう〜」と言いながら、走り去って行った。アクセントも、発音も、まさに、私たちが、「いやいや、毎日大変だけど、がんばろう〜」というときのそれと、全く同じである。そこにいた日本人たちは顔を見合わせた。「がんばろう〜」って言ってるよ・・・。レイモンド先生によると、「“がんばろう〜”は、テケ語で“さようなら”ということです」。うわ、本当にそうなの、「がんばろう〜」は、「さようなら〜」、なの? そばにいた、地元の人たちに、興奮して、ねえねえ、あのテケ語の「がんばろう〜」って、日本で全く同じ言葉があるのよ、と話したことだった。 (文:三砂ちづる8/12「がんばろう」より)

毎年、畑を新しく開墾するMbaliの人たちは、農繁期はすぐ横に簡単な小屋を建てて暮らす。ボノボを観た帰り道、トラッカーがここで、天日干ししたタバコの葉の大きな束を買った。
Mbali(バリ)の「最後の類人猿」ボノボを追う“秘密結社”MMM”って、訳ありそうでなかなか良い雰囲気が出ている。ちょっと見で省略形の意味が分からないのが、“秘密”の秘密たる由縁であろうから。実は、MMM命名で盛り上がった時、MihoだしMisagoだし、イニシャルMつながりでバッチリ!と思ったのだが、残念ながらあまのじゃく?の私のところでつまずいた...。物心つくかつかないかのころ、自分の名前が言えなくて「ばおび」と名乗っていたそうだから、リンガラ流儀で“Mbaobi”とコンゴ名を付けてしまえ。いや、Naomi Campbellが一世を風靡した20代、なお“び”なことを面白がられて、ニックネームは「びぃ」やら「びーちゃん」だったから(Mbaba化したいまだに…汗)、“b”始まりで“MB?/Mbee?”となるしMでいける。とかなんとか、いろいろこねくり回したけど、全部、苦し紛れ。と、ここまで書いてムム。私のニックネームって、リンガラ以前にアルファベットで書けないじゃん。・・・地球の反対側、何万キロも離れたアフリカ中部の、コンゴ民主共和国。いまだに日本人はめったに行かない、そんな遠隔地の言葉が日本語に近い。30年前、初めてボノボの森に足を踏み入れた時、秘密の同志めいた匂いを嗅いで、つい嬉しくなってしまったことを、「バリ・ババ・ミサト」開始で思い出している。(文:岡安直比7/22「リンガラの不思議」より)

スワヒリ語使い、別の場所でアフリカ慣れした美穂さんのキンシャサ考。
自慢じゃないけどスワヒリ語がしゃべれるのであった。輝ける20代から30代(比喩ですもちろん)のつごう2年近くを、タンザニアでチンパンジーたちと楽しく過ごした。・・・アフリカにはなぜか日本人の耳になじみやすい言語が多い。タンザニアで一番通じるスワヒリ語もその例に漏れず。かろうじて残っていたおつむの余裕にも助けられ、あっしはスワヒリ語を聞き覚えたんでござんす。・・・スワヒリ語はアラブの商人たちがアフリカ東海岸の諸民族と商いをする中で培われ、やがて内陸部に広がったと聞いておりやす。それでアフリカのど真中にど〜んと広がるコンゴでも、東のほうでは通じるとか。だが悲しいかな、今回あっしらが旅するバリは、どうにも西の端。・・・ここで賢明なる読者諸君はお気づきであろう。僕がなぜ、キンシャサ・ヌジリ空港には昼間到着せねばと考えたかを。そうなのだ。フランス語は忘却の彼方、リンガラに至ってはまったくのだるま状態<手も足も出ないってこと>のこの僕が、アフリカでも最悪の呼び声高い空港に好んで夜に乗り込むわけがなかろう(=`^´=)・・・アフリカってええ加減でええ加減(発音注意)。さじ加減もいい加減もみんなチャンプルで結果オーライだけど、実は深い。だから苦労も多いけどやみつきになるんやね。(文:中村美穂9/2「エはええかげんのエ」より)

たいていの日本人には、噂?ばかりで想像がつかないキンシャサの街。
でもこれは実際、観た私たちでも・・・?!
(中村美穂8/30「ウは上から見たのウ」より)

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