Mbali Mbaba Misato(バリ・ババ・ミサト)連載写真から - 第4弾

引き続き、バリ・ババ・ミサトの連載から。
いよいよ、美穂さん、ちづるさん、Mbaliの地にたどり着き、お初ボノボ体験!
(の、さわりまで来ました…)

ということで、またまた過去記事の中から、一部をご紹介。
お楽しみいただければ幸いです!!
ごはんを一緒に食べる、というのは十分に親密なことである。共食、ともに何かを食べる、ということについては、それこそ霊長類学や人類学で色々議論されていると思うので岡安さんにそのうち説明してもらおう。さて、生まれて初めてキンシャサに一人でついた私は、生まれて初めてメリバ・ホテルで武内進一さんに会った。武内さんは、アジア経済研究所の地域センター長をなさっているベテラン・アフリカ研究者である。・・・生まれて初めて出会った、温厚で穏やかな妙齢(注:私にとって)の男性と、突然、朝・昼・晩と一緒にご飯を食べるのである。・・・ホテルで朝ご飯を二人で食べる、というのはそれだけで、何やら親密なことである。この方はひょっとしたら亡くならないんじゃないか、とさえ思っていた聖路加病院の院長だった日野原重明先生が今年、105歳で亡くなった。・・・私の友人は、さる、日本の学会で日野原先生と同じホテルに泊まり、お互いに忙しいので、学会の途中で会う暇がなかなかない、同じホテルだから朝ごはんを一緒に食べよう、ということになったらしい。ただ、日野原先生は、「お友達の保健婦さんと一緒に来てね」と別の人を誘った。「だって、ホテルで男女で二人で朝ごはん食べているのは、ちょっとよろしくないからね」と、いたずらっぽく笑ったという。日野原先生、90代の頃のお話らしい。長生きの秘訣とはこういうところにあるのではないか、いや、そういうところにあるに違いない。 (文:三砂ちづる9/19「共食」より)

ザイール共和国時代のモブツ大統領肖像入り50,000ザイール札。発行の直後に暴落し(=$2)、今は通貨自体が変わってただの紙...
美穂さんもちづるさんも、DRC(コンゴ民主共和国)の貨幣経済の理不尽?を味わい、・・・インターナショナルな経験はベテランの域に入るお二人でも、やっぱり語りたくなるコンゴ民の現金。2013年に22年ぶりに訪問した私なんか、お金が“綺麗になった”と感心したものだが、それでも換金屋で巨大な札束と格闘した。そう、たとえ昔に比べてマシでも、無視できない程度に使えないお札が紛れているのが彼の国の現実。少しでもレートのいい両替商を探す努力が、一瞬で吹っ飛んでしまうのだ。・・・DRCの政情不安は貨幣経済の混乱と切り離しては語れない。あんな巨大な国が、独立後、通貨を二転三転させ、1990年代、独裁政治末期に疲弊しきった経済が破綻し、都市部で困窮した民衆が暴動に走った。今はMbabaの境地の私も、MMMがお世話になっているゲン隊長や紳士的武内氏も、ちょうどその過渡期のDRCで“育ち”、フィールドワークの極意を学んだのだ。そしてその極意たるや、“カネ”を巡る駆け引き、ザイール(モブツ大統領時代のDRC)の明け暮れは値段交渉で果てる…。・・・いまだに1フランでも、レートのいい換金所をあさる我々世代の“癖”は、「お得」なんてかわいいものではなく、この頃の死活問題をくぐったサバイバルの申し子である。・・・想像してみてください。日の入らない薄暗い銀行のロビーで、うら若き私たちが1日がかりで、24000枚の札を点検している姿を!(文:岡安直比11/2「軍資金調達の悲喜劇」より)

というわけで、夜通し?札束の勘定にいそしむ美穂さん(1000コンゴフラン=ほぼほぼ百円)
何を隠そう、からっきし数字に弱い。具体的には約束の時間とか、物の値段とか。「じゃ明日2時半に渋谷で」とか言いながら電話を切った瞬間、脳が白とび。隣に座ってる同僚に「アタシ今、何て言ってました? 2時?それとも3時?」てなありさまなのだ。まして計算なんてもってのほか。電子マネーが普及する前は、コンビニのレジで所持金足りなくて1品お返し…とか、けっこうありました( ̄∇ ̄*)・・・数はだめでも言葉はけっこう得意♥とタカをくくってられたのは30代まで。ひとたび忘却の彼方に去ったフランス語は、二度とふたたび帰らないのであった。・・・数字が苦手+フランス語がアレ=とくれば、そう、あれですよ。フランス語をかじったことのある人なら思い当たるあれ。なんでわざわざ90=20×4+10なん? なんでこんな数え方するん?? なんでこんな数え方する国に天才ガロワが生まれたん???・・・というわけで、キンシャサ最大の衝撃&笑劇は、両替でございました。500コンゴフランが25枚で12500がワンセット( ̄Д ̄;)それが8束で10万…もう無理!しかもびーたんが「汚い札は地方へ行くと受け取ってもらえないからこの場で交換を要求すべし」って言うのよ。お金というより呪い札みたくどす黒くなってて金種すら判別できないとか、堂々とセロテープで合体させてるけど明らかにパズルが変とか、アフリカじゃよくあることだからわかってるんだけどさあ。首都じゃコーラも買えない少額紙幣でも地方に行ったら1枚でバナナ山ほどと交換できたりするから無駄にしたらあかんてわかってるんだけどさあ。向いてないのよ、その作業〜〜(文:中村美穂9/30「オはおったまげたのオ」より)

↓↓謎の巨大物体の動画もご覧あれ

(中村美穂8/30「ウは上から見たのウ」より)

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