3月3日はWorld Wildlife Day!

ロイヤル・マナス国立公園の北に広がるジグメ・シンゲ・ワンチュク国立公園のドリジ・デュバ森林保護官

日本ではお雛祭りの3月3日は、「世界野生生物の日(World Wildlife Day)」です。2013年12月20日の国連総会で、ワシントン条約が採択された(1973年)3月3日を、世界の野生生物とその取引について考える日と指定しました。

自然保護先進国ブータンにあるWWFでは、今年の世界野生生物の日にちなみ、ロイヤル・マナス国立公園から北へ続く、ジグメ・シンゲ・ワンチュク国立公園の大型ネコ調査の苦労をまとめました。ジグメ・シンゲ・ワンチュク国立公演はブータンの中央部に広がり、少し前までブラック・マウンテン国立公園と呼ばれていたように、標高5000メートル級の山脈が中央を走る、広大な保護区です。

この国立公園に、6年前に赴任してきたドリジ・デュバ主任森林保護官は、この山がちでひたすら広い国立公園を、カメラトラップを背負ってモニタリングに回ります。徐々に走破距離を伸ばし、地元のガイドも初めてだという山頂の神秘の湖にたどり着き、そして去年は念願のブラック・マウンテンの山稜に足跡をしるしました。

カメラトラップによる忍耐強い調査も成果を生み、とうとうユキヒョウの姿を捉えます。それまで、ジグメ・シンゲ・ワンチュク国立公園にはユキヒョウはいないと考えられていましたので、記念すべき新たな発見となりました。(リンク記事の中で、写真がご覧いただけます)


世界でも珍しい、トラとユキヒョウが同所的に生息する、2つ目の国立公園として名を留めることになったジグメ・シンゲ・ワンチュク国立公園。ドリジ・デュバ主任のますますの活躍が期待されます。