混沌とした状態が好きだ。机の上なんか、あんまりキリッと片付いちゃうとなんとなく仕事に集中できない<ほぼ言い訳>。行動観察のデータも、一見無意味としか思えないカオスの中にかすかな法則性を感じ取ったときのアハ!体験が脳内麻薬を噴出させちゃうのよね<ほぼ強がり>。
そんな大好きな混沌がいっぱいのアフリカが大好き。というわけでコンゴ川の旅2日目。朝5時過ぎ、真っ暗なKwamouthを出港したところまでを前回書きやした。
生あったかい空気と冷たい風が交互に顔にあたる。ボートが走って、水面の温まった空気をかき回してるんやろな。にしてもドライバーの目はすごいな。アタシには暗闇だけど、あんたには水路が見えてるんやね<と信じないと怖くて乗ってらんない>。ちなみに今回発見したんやけど、隊長の眼もケモノなみ(←褒めてます)。詳しくは絶対近いうちに書くからな。
超人隊長
そうこうするうちに、ゆ〜っくりと明るくなってきやした。おだやかな曇天。鏡のような水面を走るわれらがボノボⅡ号…が続くはずもなく、エンジンが止まった。す〜〜っと岸に向かって流される。逆向きじゃなくて良かったぁε=( ̄。 ̄;)
注)向こう岸は民主を抜いたコンゴ共和国。つまり外国。
と、すかさず岸の藪からどっかのオッサンが姿を現わし、ドライバーと世間話。人跡未踏の地のように見えて、ひょいとヒトが出るのもアフリカのお約束。しぶとくたくましく人懐っこく油断ない。さすが人類発祥の大陸。それはいいけどドライバーさん、早くプラグの掃除してエンジンかけてくんろ。
注)ガソリンの質が悪くて点火プラグが汚れちゃって火花がうまく飛ばなくなってエンジンが止まるんです。
そうこうしながらまた川を遡り、このプロジェクトの名前にもなったMbali川との合流点を超えたあたりで…雲行きが怪しくなってきた。冷たい風が吹き抜け、どんどんどんと暗くなってくる。朝9時半なのに、皆既日食級の「ほぼくら」。これまたアフリカのお約束、てか、最近は日本でもおなじみの超ド級にわか雨が来るらしい。
今度は自発的に岸に寄せ、ドライバーたちがわさわさ言いながらボートの側面にテントシートを張り始めた。本気だな。てか、こういう時はちゃんと早いじゃん。これまたアフリカの…もう、しつこいね。とにかくも、あっというまにびっしり隙なくシートで覆われたボノボⅡ号。完璧な「おうち」状態になったのでございます。
そういえば前々回、われらのボートの屋根に乗っているおうち(になる前の物体)のことを書きやした。雨宿りのつれづれに、ここでコンゴ川に浮かぶ「本当のおうち」の話をいたしやしょう。といっても見たことのない人に説明するのはホント難しい(゚ペ)?ていうか、見ても理解を超えてたりするっていうか、細長〜〜い船だったり、何隻かが合体していたり、3階建ぐらいだったり、ハウルの城の水上版っぽかったり( ・◇・)?
あ、そうだ。前回(12月14日)の動画を見てくんろ。
とにかくそれは、コンゴ川の上流と下流を、荷物と家族と生活を乗せて往復するそれで、アタシの大好きな混沌状態なのさ。気がつくと、それのなかまではわりとスッキリした部類に属するそれが、われらの隣で雨宿りしていた。
<今回の動画↓を見てくんろ>
55分後。雨は去り、多少速くなった流れに逆らって、今度こそ目的地のTshumbiri港までノンストップ!といったところで、また来週♡じゃなくて、また来年!
みなさま、よいお年を♡♡♡
今回の脳内BGM:“美しき青きドナウ”
ウィーンフィルのニューイヤーコンサートの締めにこの曲が演奏されるたびに、きっとコンゴ川を思い出す。
(ホントかぁ?)
(中村 美穂)↓↓混沌と調和についての深い考察を誘うそれの動画はこちら